山形県米沢市。「おとなへコ」は、こんな長閑な場所から生まれます。
天然繊維である「絹」は、蚕の繭から取ります。
←コチラが蚕(画像小さめですが・・・)
桑の葉を食べる蚕は葉緑素によって体まで緑色になりますが、
絹糸を吐き出す前になると
何も食べなくなり、緑色の体が白くなり、最後は透き通る様になります。
よく見る蚕の繭の状態。
蚕は絶対に途切れる事無く糸を吐き続けて自分の周りに繭を作ります。
これを・・・煮ます。
中に入っていらっしゃいますが。。。
はい、煮ちゃってます。
もちろん中にいらっしゃいます。
この後、切り込みを入れて蚕を取り出します。
煮てしまったので死んでしまいます。
お湯からあげられました。
ちょっと広げられて重なった状態。
濡れた状態で、切り込みに両手を入れて丁寧に押し広げていきます。
5〜6個分の繭を重ねて帽子のような形になって広げられます。
どんどん重なった状態です。
陰干しして乾燥します。
ほら。
本当に帽子の様です。
すごくフワフワとして軽く、たっぷり空気を含んでいて、ちょっと触っただけでも温かいです。
帽子の形が50枚で一束となり約1kgの真綿の完成です。
これでようやく原材料の真綿ができあがりました。
さて、帽子の様な形になった真綿から、いよいよ紡いでいきます。
紡いで初めて、糸になってきました。
着尺1反に必要な繭は、9,000個。
くるりオンラインで販売している、「米沢本真綿紬ており兵児帯」に使われている繭は、
なんと3,000個!!!も必要なのだそう。
命をいただいて、正絹の着物や帯ができているのです。
大切に大切に身につけ、楽しみたいですね。
紡いだ糸を染めていきます。
天然繊維の多くはこのような大きな寸胴で染めます。
お湯の温度は約70℃。
画像の糸は、草木染めで綺麗な黄色に染めています。
かせを回しながら、
色を慎重に見ながら、
途中何度も引き上げて一旦ドライヤーで一ヶ所だけ乾かして、色を見て染めていきます。
濡れたままだと、染めた色が濃くみえてしまうため、本当の色がわからないんだそう。
だから、ドライヤーで乾かして、
色の濃さや色合いを確認していくのだそうです。
お湯の中に絹糸を通すと縮むため、染色途中の糸を見てみると、こんな風に縮れています。
染め上がると、脱水し、パンパン!と糸を整え、お部屋の中で陰干しにするため、竹竿にひっかけ、つるされます。
(ここまでの画像は、すべて「米沢本真綿紬ており兵児帯」の工房より撮影させていただきました。)
「かせ」になって染められた糸は、コーンやチーズと呼ばれる糸巻きに巻き取ります。
左側に見られます大きな輪に、「かせ」になった糸が張られています。
そして、後ろにずら〜っと並んでいる機械に、コーンをセットして、「かせ」から糸を巻き取っていきます。
次に織機にかける縦糸を整えていきます。
とても大きなぐるぐるした機械に、糸が絡まない様に1本1本並べています。
こういう根気の要る仕事は若い女性です。指先が器用で目も良くないとダメですね。
織機の一部でもある「筬(おさ)」に二度も通して糸をからませないよう、並べています。
(「筬(おさ)」は、中央に見えます金属製のもの。)
織機に縦糸をかけるには、糸が奇麗に整列していないとできません。
必要な縦糸の数、つまりチーズの数が置かれ、そこから1本ずつ糸を引き出していき、
絡まない様に丁寧に並べ、織機にかけるだけの糸を整えます。
この一連の作業を「縦糸(たていと)を整える」ため「整縦(せいけい)」と言います。
縦糸だけでは織れません。
同じく緯糸の準備も必要です。
すごい勢いで糸がボビンに巻かれていきます。
シャトルにボビンが入りました。
シャトルは日本語で言うと「杼(ひ)」です。
こちらのシャトルは珍しい。
なぜならふさふさの毛とぴんぴんした糸を内側に貼ってあるからです。
ふさふさの毛とぴんぴんした糸を内側に貼ることで、糸の出具合を調整しているそう。
ふさふさの毛は何と猫の毛。。。
『真綿お召兵児帯』の
新色「えんじ」が
織られていました。
ものすごい勢いと音に
圧倒されます。
(ここまでの画像は、
すべて「真綿お召兵児帯」の
工房より撮影させていただきました。)
こうして、たくさんの工程を経て、
ようやく兵児帯が完成するのです!
こちらは「真綿お召兵児帯」。
◆米沢本真綿紬ており兵児帯 価格:31,500円(税込み)
◆真綿お召兵児帯 価格:37,800円(税込み)